2009年4月26日日曜日

【その他】「可哀そう」とか「自業自得」ではない

少し古いですが、気になる記事を見つけました。

フィリピン人一家の在留不許可 「可哀そう」か「自業自得」なのか

これは、J-CASTニュースの2009/3/12の記事ですが、このブログでも何度か取り上げてきたカルデロン一家に関する日本国内の反応について書かれています。

この記事のタイトルは、この一件に対する多くの日本人及び一部のフィリピン人の反応をよく表していると思います。

この一件に対して意見を述べた多くの人の反応は、「かわいそうだから、日本にいさせてあげて」「違法なのだから出て行け」のどちらかに二分されていたように思います。

つまり、どちらにしても他人事なのです。

まずは、両親が犯罪者であれ、自分が犯罪を犯したわけではない一人の中学生を日本政府がどう扱うのか。それは「かわいそう」だからではなく、日本国籍は持っていなくても、日本で生まれて日本人として生きてきた人をどう扱うかという点で注目すべきでしょう。

「これまでに何人も国外退去になっているんだ、おまえだけゴネるなんてずるい」などという意見がインターネット上に散見されますが、過去の処置が今の時代に合わなくなっているなら、新しい関係性を作り出していかなくてはならないはずです。

例えば、何かを盗んだとか、人を傷つけたというのならば、即時拘束して、罰を与えなければ、被害が拡大する可能性があるでしょう。しかし、違法と言っても、入管法です。世界各国で解釈が異なる微妙な法律なのです。もちろん、偽造パスポートで入国するという行為はどこの国でも違法ですが、その後の処置は国ごとに全く違います。「違法だから出て行け、それが嫌なら日本に来るな」というのは、一見単純明快で理にかなっているようですが、国際的な視野で見ると、必ずしも妥当であるとは限らないのです。

また、インターネットの意見を読んでいると、外国人が労働者として入国することにヒステリックに反対している方もおられるようですが、そもそも、日本人が単一民族だという考え方は、戦前の日本政治がファシズム的要素を濃くしてきた流れで、外国人に対する日本民族の優位性を強調した歴史の名残であることも理解しておく必要があります。

もちろん、この単一民族国家思想は、戦後の廃墟であった日本を高々50年という人類史上類を見ない超短期間で世界有数の経済大国にのし上げた一大原動力であったことは間違いないと思います。とはいえ、歴史的な事実や、DNAを使った調査結果などから、日本人が単一民族でないことは既にはっきりしています。

にもかかわらず、いまの若い人たちが、あまりに1900年代初頭の思想に引きずられて国際的なものの考え方が出来なくなっているとしたら、これはあまりにも悲しいし、これからの日本は国際社会から孤立していしまうことになるでしょう。

また、日本人として、「日本で産まれ育ちながら、日本国籍を持っていない人」と聞いて、最もはじめに気にしなくてはいけないのは、戦前、朝鮮半島が日本の占領下にあったとき、労働単価の安い日本人として朝鮮半島から移住させた人たちの子供や、孫のことでしょう。

日本政府が、アジア各国のみならず、欧米などからも、外国人労働者の受け入れについて指摘されながらも、どうしても前向きな議論が出来ない理由は、犯罪率の増加など本質ではなく、在日朝鮮人2世、3世の問題をうやむやにしたままなので、次のステップに踏み込めないのだと思います。

実は、今回の日本政府のカルデロン一家の扱いに関しては、単にこの家族が「かわいそう」とか、「ゴネ得だ」とかいうレベルの問題ではなく、これからの日本が、世界の中、アジアの中の日本としての自覚を持つのか、それとも「よそのことは知らん、日本は日本」という未熟で閉鎖的な態度を取り続けるのか、大きな分岐点であったわけです。

バブル絶頂期に、香港が中国に返還された後のアジア経済中心地として東京が挙がっていたことがありました。このときも、外国人が東京に増えることに躊躇し、二の足を踏んでいるあいだにシンガポールにその座を奪われたのです。あのとき、躊躇無くアジア経済の中心地になっていれば、バブル崩壊後の失われた10年は無かったか、あるいは、もっとゆるやかなものであったでしょう。アジア経済を日本が見ていれば、リーマンショック後の世界経済の崩壊からアジアを切り離せたかもしれません。

ヨーロッパはEUの通貨統合以降、さまざまな問題をはらみながらも、着実に国際競争力を取り戻し、ソビエト崩壊後の対アメリカ勢力の一翼を担おうとしています。そこに、アジア代表として日本が手を上げることが期待されていたわけですが、結局、今度も中国が先に名乗りを上げてしまいました。慌てて国内の反中感情を高めようとして、マスコミに対して中国の反日運動ばかり報道させていますが、もう手遅れです。

今後、中国の急激な台頭に対処するために世界はブロック経済状態に移行するでしょう。欧米は、日本と韓国を巻き込んで世界経済から中国を切り離そうとしています。これを機に韓国はアジア経済を韓国中心にまとめるための動きを活発化させています。日本は、アジア各国の政治が成熟しておらず、まだまだ交渉ベタであることをいいことに、不平等なFTAやEPAを結ぶことばかりに躍起になっています。EUやアメリカと肩を並べるためにはアジア経済全体の底上げが必要です。いまさら日本だけに有利な経済条約を結んだところで何にもならないのです。アジアブロックの代表としてその他のブロックと対等に交渉できるだけの支持を取り付けておかなければ、また、ただただ世界の流れに翻弄されるだけの国になってしまいます。

ですから、国際的な話題に関して、特に若い人たちには近視眼的な発想で、ヒステリックに自分の意見をぶちまけるのではなく、できるだけ広い視野でもって捕らえる癖をつけて欲しいと、改めて感じました。

2009年4月13日月曜日

【ニュース】のり子さん、お礼のカード

比人「のり子」さんお礼のカード  父母の帰国前、市民に感謝

両親が他人名義の偽造旅券で日本に不法入国したフィリピン人で、日本で産まれ育ったカルデロン・のり子さん(13)は、一人で日本に残り、両親は帰国することになったが、両親が13日帰国するのを前に、自宅近くのJR蕨駅前で市民の支援に感謝する気持ちを込めたカード約600枚を配った。

これまでに取り上げた関連記事
【ニュース】フィリピン人中学生、ひとりで日本残留
【ニュース】フィリピン人一家不法滞在:仮放免を1月まで延長

カードには、「たくさんのご協力ありがとうございます」という感謝の言葉と、裏面にはのり子さんが中学校の前に一人で立っている絵が描かれているとのこと。のり子さんは取材に対して、自分が一人で立っている絵に「両親と離れ離れになって寂しい気持ちも込めた」と、答えたようですが、寂しい気持ちだけではなく、一人でも日本で生きていくんだとう覚悟や、自分の足で立つ自立感、責任感なども込められていると信じたいと思います。

両親のアランさんと、サラさんは、今回の処分の意味を自分たちなりに十分理解されているようで、「うちの家族のために何万人もが署名してくれた。帰国するので、最後にありがとうを言っておきたかった」というコメントを残しています。

今回の件は、カルデロン一家に対して、フィリピン政府からの対応が意外に冷たかったのに比べ、日本側は真摯に対応したと思います。一旦、家族が離れ離れにはなりますが、新しいスタートのためと捕らえて、前向きに考えていってほしいと思います。そして、今回の一軒は、日本国と外国人の関係や、日本における法律の意味など、今後につながるさまざまな事柄について一石を投じることになったと思います。諸外国との関係、特に東南アジア諸国との関係に新しい考え方、新しい秩序が生まれ、お互いのより良い発展につながることを期待します。

2009年4月6日月曜日

【ニュース】丸紅、バイオガス発電事業をフィリピンで展開

丸紅、CDM開発を加速-フィリピンなどで展開

丸紅は、CDM(Clean Development Mechanism、クリーン開発メカニズム)開発事業を加速する。中国に加え、フィリピンの食品・飲料最大手のサンミゲルと提携し、フィリピンやベトナムで相次ぎ養豚場から出る廃棄物を利用したバイオガス発電事業に参入し、その際に得たCER(Certified Emission Reductions、認証排出削減量)を企業やNEDO(New Energy and Industrial Technology Development Organization、新エネルギー・産業技術総合開発機構)などに販売する計画。2012年までに国連CDM換算で年1700万トンの開発を目指す。
フィリピンでは、サンミゲル直営の養豚場から養豚約10万頭分のふん尿を収集し、1.6メガワットの発電を行うという。更に、メタンガスの抽出過程で発生する残りかすを有機肥料としてバナナ、マンゴーなどの農園に販売する。

数年前からNEDOの事業として丸紅がバイオガス発電関連の委託開発を受けていたのは知っていましたが、そのときは確か、木材の廃材を発酵させるとかいう話で、なんとも先の長そうな話だと思っていました。そしたら、実は既に中国で豚のふん尿を発酵させたバイオガスを使って発電する技術が実用化されていたのですね。
バイオガスの主成分であるメタンガスは、二酸化炭素よりも地球温暖化に影響があるといわれていますが、どうやら、その問題もクリアしたのでしょうね。
バイオガスは、大規模なプラントで発生させないと効率が悪いので、中国のような広大な土地を持っているところに合っているのかもしれません。
そして今度は、大胆に日本企業と連携を深めつつあるサンミゲルと組んでフィリピン進出というのは要注目です。
しかも、どうやらCERをNEDOが買い取る話になっているので、丸紅、エコビジネスで荒稼ぎ! と、いったところでしょうか。この流れにサンミゲルは、乗っかることができるのでしょうか。
ただし、NEDOが払うお金は日本の税金であることは忘れないでいただきたいものです。

2009年3月22日日曜日

【お知らせ】新装開店!

比律賓書店が新しくなりました!

全面的にデザインを見直し、取扱商品を本に限らず、アクセサリなどの装飾品から、ドレス、香水、ノートパソコンやデジカメなどのデジモノまで、ぐぐ~っと増やしました。どれも、他のネットショップと比べて遜色のないものばかり。しかも、お手ごろ価格なものを集めてみました。

フィリピンにおられる恋人やご家族への贈り物として、あるいは、フィリピンパブへ行くときにピーナへのお土産にいかがでしょうか。フィリピンチャットで知り合った彼女へのプレゼントとして、気軽に贈れるお手ごろ価格の商品もたくさんありますので、ぜひぜひ、比律賓書店にお立ち寄り下さい。

←比律賓書店へ行く

2009年3月14日土曜日

【ニュース】フィリピン人中学生、ひとりで日本残留

フィリピン人中学生、ひとりで日本残留 両親は4月帰国へ

以前、このブログにも書いた、フィリピン人家族の不法滞在について、ついに結果が出た。

以前の記事:【ニュース】フィリピン人一家不法滞在:仮放免を1月まで延長

両親が他人名義の偽造旅券で日本に不法入国したフィリピン人で、日本で産まれ育ったカルデロン・のり子さん(13)は、一人で日本に残り、両親は帰国することになった。

この一件については、日本の“法”というものの考え方が問われたのではないかと思います。

「温情に流されて法を曲げてはいけない」「違法は違法、即刻帰国せよ」という考え方は、極めてわかりやすいのですが、やはり、それだけでは多様な事件、事故などの問題に対処しきることは出来ません。結局、東京入国管理局はフィリピン人家族三人の事情を十分考慮した上で、妥当な判断を下したと感じています。

法律を厳格に順守するというのであれば、のり子さんも含めた家族全員の強制送還ということになるはずですが、フィリピン滞在経験がなく、タガログ語も話せないのり子さんの、日本残留を許可し、不法入国した上で不法滞在を続けた両親のみ強制退去させるという処分は法律を尊重しながら、当事者の事情にも十分配慮したものだと思います。

しかも、森英介法相自ら、6日の会見で、「ご両親も本来なら(退去強制処分で)5年間は再入国できないが、柔軟に、1年ぐらい、それを待たずしても一時的な上陸特別許可を出すこともやぶさかではない」と明言しているとのこと。

もちろん、13歳で両親と強制的に引き離されるのは、のり子さんにとってはつらいことでしょう。しかし、不法入国、不法滞在を全くおとがめなしで放置することは、日本の法そのものが崩壊してしまいます。ですから、のり子さんには、これから日本で暮らしていくつもりであれば、日本がこのまま法治国家としての対面を保っていられるよう、1年我慢してほしい。

家族三人の在留特別許可を求めていたカルデロン一家の側から見ると、今回の処分は不満かもしれません。しかし、逆に考えれば、のり子さんの合法的な長期滞在許可を勝ち得たわけで、しかも、1年後に両親の合法的な再入国の目処も立ったのですから、実質的には家族の不法滞在生活にピリオドを打ついい機会だったのではないでしょうか。できれば、そういうふうに、前向きに捕らえていただいて、のり子さんが、精一杯学業に取り組んでくれることを心から願っています。

そして、大人になったのり子さんが、今回の一件や、自分の生い立ちにまつわるさまざまなことをしっかり受け入れて、フィリピンと日本を結ぶ絆になってくれることを期待して、陰ながら応援させていただきます。

2009年1月23日金曜日

【コラム】世界の中心では愛を叫ぼう……あ、古い?

日経ビジネスオンラインに、気になる記事を見つけたので少し……

「それでもアメリカは世界の中心だ」
『アメリカ後の世界』の著者
ファリード・ザカリア米ニューズウィーク国際版編集長

内容は、ジャーナリスト大野 和基氏が、ファリード・ザガリア氏にインタビューした内容をまとめたものです。表向き大野氏の意見は語られていません。

ザカリア氏は1964年インド生まれ。18歳のときに米国留学。米ハーバード大学大学院で政治学博士号を取得。2000年10月より現職。

私は、この記事をざっと流し読みして、アメリカ人はまだこんな能天気なことを考えて世界を掌握しているつもりになっているのかと思ってしまいました。しかし、もう一度よく読みなおすと、何かその裏にあるものを感じました。

この記事を読むにあたって途中から気になり始めたのは、大野氏の編集意図に沿ってザカリア氏の言葉が並べられているので、ザカリア氏の本当の意図を汲み取るのが難しくなっているということです。言葉というものは、同じ音として発していても、話全体の流れの中で意味が変わってくるものです。したがって、読者は、大野氏が表現したかったことをアメリカの有名誌、ニューズウィークの編集長であるザカリア氏の言葉として読むことになります。

さらに、ザカリア氏はインド出身であるということです。外国出身者がアメリカのジャーナリズムの中である程度の地位を得ようとすれば、アメリカ人ウケを意識せざるを得ません。発言は常にアメリカ人に読まれることを意識しており、アメリカ人から反感を買って今の地位を追われることがないよう注意が払われていると考えられます。

それを意識した上で、もう一度全体を読み通すと、ザカリア氏の今の立ち位置では、「アメリカはまだまだ世界一の大国として君臨し続ける」ということを言い続けるしかなく、それを知った上で、大野氏が晒し者にしているという構図が見えてきました。

例えば、ザカリア氏の「5年経っても依然として米国は世界の中心である」という言葉の後の、“もしも、本当にアメリカが没落するとしたら、どこの国が代わりをするのか?”という大野氏の誘い水に対して、ザカリア氏が、“国際政治や社会に空白があってはならない”と言及した上で、“代わりになる国はない”という見解を示したことが書かれています。

つまり、ザカリア氏が「依然として米国は世界の中心である」と言い切れる根拠が、“代わりになる国がない”からだという思慮深さを欠いた、単なる思い込みから来ているような表現になっているのです。

いくらなんでもこれはないだろうと思います。そもそも、「世界の中心」という言葉が乱暴すぎます。各国はそれぞれお互いの関係の中で存在しているわけで、本当は、どの国が中心などということは言えないわけです。

「それを言ってしまうのがアメリカの強さ。言えないのが日本の弱さ」という方もおられると思いますが、その強さが通用しなくなっているから、アメリカが没落するなどといわれるわけです。

しかも、ザカリア氏は、アメリカ自信の現状や将来のことについて語るときに、あまりにアメリカの一般大衆を意識しすぎており、楽観的を通り越して事実誤認をしているかのようにも思われます。

どう考えても、今の世界が強いアメリカを望んでいるとは思えません。イスラム教蔑視の歪んだテロリズム対策にもそろそろうんざりしているし、ピントはずれのエネルギー対策や、アメリカのヘッジファンドたちの無茶苦茶な振る舞いも世界を混乱させているだけです。

第二次大戦後、突然現れた社会主義勢力ソビエト連邦との軍事的パワーバランスとして、強いアメリカの存在は必要であったのかもしれません。しかし、ソ連亡き今、強いアメリカの存在価値も既に無いというのは言いすぎでしょうか?

ソ連とアメリカが左右のおもりになって立っていたやじろべえは、既に転んでしまいました。アメリカ一国が指先に乗ろうとしても不安定で転げ落ちるのです。いつまでも強いアメリカにこだわっていると、アメリカ対アメリカ以外という世界構図が出来てしまう恐れがあります。誰かに引きずり降ろされるまで気づかないということはありえない。既に大方のアメリカ人は気づいているはずです。そのための "CHANGE" だったのでしょう。

オバマ政権のやるべきことは、強くないアメリカの立ち位置を決めることです。それはオバマ大統領自身もよく理解しています。「国際協調」というのはそういうことです。

ザカリア氏、アメリカ人に気を使うのならば、そろそろ空気を読んで方向修正をしないと、ザカリア氏だけがアメリカから取り残されることになってしまうように思います。

そして、せっかく御自身がインド出身であるのなら、もっとアジアを正しく認識する努力をしていただきたいものです。

2009年1月21日水曜日

【ニュース】キリン、サンミゲル資本参加へ

〔話題株〕キリンHD<2503.T>:サンミゲルビール株43.25%の取得目指す

キリンHD、フィリピンのビール大手への出資に向け独占交渉

キリンホールディングス(2503.T)は19日、フィリピンの飲料/食品大手サンミゲルビールへの資本参加に向けた独占的交渉権に関する覚書を締結したと発表した。

キリンホールディングスは、2月末にもサンミゲルビールの発行済み株式総数の43.25%を取得する方針だそうです。

また、キリンホールディングスは現在親会社のサンミゲルに19.91%出資する大株主で、2007年にもサンミゲル傘下のオーストラリア乳製品/果汁飲料最大手National Foodsを買収しています。

キリンホールディングスの発表によると、サンミゲルビールの2007年12月期における売上高は約441億フィリピン・ペソ(約838億円)。フィリピンのビール市場で約95%のシェアを占めるとのこと。

今回のキリンホールディングスの記事を読む前に、Akira さんのブログ「フィリピンでビジネスをしよう!」のフィリピンは本当に不景気?という記事を読んでいました。

大まかな内容としては、「日本では皆、フィリピンの景気が悪化していると言っているが、フィリピン国内ではあまり聞かない。むしろ景気のいい話すら聞く」とのこと。

今回の世界同時不況は日本のバブル崩壊と本当に良く似ていると感じています。Akiraさんが書かれていることについては、日本のバブル崩壊のときと同じで、不況の伝播に時間差があるだけのことだと思います。いずれフィリピンが不況に巻き込まれることは間違いないと思っています。

特に、自動車関連で景気がいいというお話ですが、日本でもバブル崩壊と言われた1991年以降にBMWが日本で販売を伸ばし、これを追ってメルセデス・ベンツも日本市場にターゲットを絞った車種を展開しました。理由は違いますが、現象としてはそっくりです。

OFWの送金額が減っているどころか増えているという話も、本格的にOFWが失業し始めたのが最近ですから、まだ影響が伝播していないだけなのではないでしょうか。

そのようなことを考えながら、では、日本はどうなのだろうかと考えていました。日本は既に不景気が伝播してきています。国内はもう十分不景気で、失業者が続出しています。特に、自動車、電機関連の産業は大打撃を受けています。

しかし、今、ここに来て円高はますます進んでいます。今日も1ドル90円を割って80円台です。

もちろん、米ドルとの比較ですから、アメリカの経済が日本よりも落ち込めば円高になるわけで、決して日本が好景気であることを示しているわけではありません。しかし、このままもう少しの期間、円高を維持できれば、これは好景気の兆しになるのではないかと思うのです。

1985年のプラザ合意で人為的に円高が維持されたとき、輸出を基本としていた自動車、電機関連の産業が打撃を受けました。このときも、アメリカの不景気によるドル下落が引き金でした。しかし、円高によって相対的に賃金が安くなった海外に工場を移してコストを抑え、さらに、輸入価格が低下したことによる恩恵が大きく、内需が拡大し、日本経済はあのバブル景気へと突入して行ったのです。

そして、忘れていけないことは、同時に、高くなった円で海外の株を買いあさっていたことです。一時は、日本人が世界中の株価を買い支えているとまで言われたときもありました。

今回のキリンホールディングスのサンミゲルビールに対する資本参加のきっかけが、今の円高にあるとすれば、もしや、バブル景気に次ぐ好景気の再来の兆候と捕らえることはできないでしょうか?

そして、そのときのフィリピンとの関係は……

と、書こうと思いましたが……

妄想しすぎですね(笑)